JPOA2023

会長挨拶

ご挨拶

第34回日本小児整形外科学会学術集会開催にあたって

第34回日本小児整形外科学会学術集会
会長 薩摩 眞一
兵庫県立こども病院 副院長
 この度、第34回日本小児整形外科学会学術集会を2023年(令和5年)11月23日(祝・木)と24日(金)の2日間で開催させていただきます。会場はポートアイランドの神戸国際会議場を準備しております。1990年(平成2年)の学会開設以来、伝統ある本学術集会を私ども兵庫県立こども病院が担当いたしますのは初めてのことで、大変光栄であると同時にその責任の大きさに身の引き締まる思いでございます。スタッフ一同鋭意準備を進めております。

 さて、ご周知のように過去3年間は新型コロナウイルス感染症の猛威にさらされ本学会への影響も多大なものがありました。第31、32回大会は全面的なWEB開催を強いられ、昨年の第33回大会はようやく現地開催が可能になったものの、会員どうしの私的な交流の場として例年設けられていた全員懇親会は開催されませんでした。それぞれの会を担当された会長には大変なご苦労があったと推察しますが、それを乗り越えて本学会を継続していただいたことにあらためて敬意を表します。繋がれたバトンを受け取って、今年こそはコロナ流行前のフルバージョンでの学会開催を目指しております。

 テーマは「こども達の未来を創る!! -小児整形外科医にできること-」としました。こども達は国の行く末を左右する宝物です。同時におとなたちが守り、育んでやらねばならない壊れ物です。私たち小児整形外科医はこの大事なこども達に何をしてあげられるのでしょうか?限られた2日間ですが、すべてのご発表の根底にこの課題と答えを意識しつつ大いに議論していただきたいと考えています。

 プログラムのトピックについて少し紹介しておきます。日本小児整形外科学会では本年度より認定医制度の発足という大きな変革がもたらされます。過去にも検討され実現しなかったこの制度が今回どのような経緯を経て実現することになったのか、またこの制度が本学会の目指す将来構想とどのようにリンクしていくのか、というような観点から理事長を含む関係者やレジェンドの先生方を交えた座談会を企画しています。特別講演では東京大学バイオハイブリッドシステム研究室の竹内昌治教授を招聘いたしました。先生はロボット工学から人工肉までこの分野の多彩な研究に携わっておられ非常に興味深いお話を拝聴できると思います。海外からは、シアトルこども病院に長年在籍され、小児足部変形のレジェンドであるVincent Mosca先生、また大腿骨頭すべり症後のFAIに対する形態学的なリサーチで多くの論文を発表されているRaymond Liu先生のお二人にご講演いただく予定です。お二方ともに面識ある先生で、私自身再会を大変楽しみにしております。とりわけLiu先生は2017年にPOSNAフェローとして当院を訪問されたこともあり懐かしさもひとしおです。その他、シンポ・パネル・主題などを通じてできるだけ皆様の『今そこにある身近な疑問』にフォーカスしたプログラムを準備しております。

 晩秋の神戸は美しい紅葉が見られる時期です。開催日程も木・金に設定しましたので学会終わりの週末はゆっくりと観光やショッピングに費やすのも一興かと思います。多くの先生方がご参加くださることを心より願っております。
 
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